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空間整美研究室

空間を美しく整えて しあわせな人生をはじめよう

◆残されたアルバム

不動産 空間整美研究

私は普段不動産関係の仕事をしています。

相続に関わる不動産売却もたくさんありますが、
どれも故人の残されたものの処分は大変です。

特に親子関係ではなく
おじさんおばさん、姪甥の関係での相続は、
関係者も多く関係も希薄だからか
遺品処理が全然されないで
引き継がれることも多いです。

あるお金持ちでインテリだった方の
何億円という遺産相続に関わる不動産売却では、
残された家にはたくさんの
美しくレイアウトされたアルバムがありました。

お子様のいない相続でしたが、
遺言信託、遺贈という形で
後に争いのないようきっちりとお決めになって
亡くなられましたが、
財産以外の所有物の片付けまでは
しきれなかったのでしょう。

遺族が自分で捨てられないから
関係のない人に処分を託したのかもしれませんが、
「勝手に捨てて下さい」
と面倒臭そうに言われた白黒写真のアルバムには、
古い東京の街並み、
当時珍しかったであろう海外旅行、
(しかもイギリスの田舎とかアフリカとか。
研究者だったからでしょうか。)
そしてのその場面のコメントが
美しい万年筆の文字で書かれていました。

今の気軽に多量に撮る写真とは全く違った
とにかく素晴らしいアルバムでした。

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※新宿方面に光がさしてる…

皆、何億円かずつもらうというのに、
このような故人の私物や日用品を残した状態で
引渡してしまうことに随分薄情だなと
若干義憤めいたものを感じながら、

しかしなんとかこのアルバムだけは
残せないかな残したいなと思いました…。
その不動産は再開発の物件だったので
コミニュティがあり、
アルバムには再開発前の景色が
たくさんあったことと
故人がたいへん慕われてた方だったこともあり、
そこの図書室に写真集のイメージで
置くことになりました。

そこは関係者しか入れない図書室なので、
10年経った今、私はそのアルバムが
どうなってるかは確かめられませんが…。

そして故人の思いは分かりませんが…。

私も
古く心動かされるアルバムだったから
そのような行動をしましたが、
普通のアルバムだったらただ捨てるのみです。
例え親族であっても。
新しいアルバムは
プライバシーとかもまだ生々しいですしね。

相続案件ではいつも
持ち物の整理について
そして自分が残してしまうものについて
考えさせられます。

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